従業員が自分の会社やその親会社の株を保有する制度・福利厚生の一環でもある。
つまりは、持ち株会に入ると、自分が働く会社の株を給与天引きで購入できる制度です。
夫の会社では、この制度を多くの従業員が利用しているようで、同僚の話を聞いて夫も「俺もやってみたい」と言っています。
でも本当にいい制度なのか?やるならどれくらい投資すべきか?疑問に思い調べてみました。
その結果思ったことは……
結論:資産分散の原則に合っていない。もしやる場合は少額でするべき。
まずメリット・デメリットで見ていきたいと思います。
目次
メリット・デメリット一覧
会社側
・社員が株主になることにより、安定した株主を増やす
・社員の忠誠心・モチベーションの向上になる
社員側
・資産形成のひとつになる
・給与天引きなので手間がかからない
・購入時の奨励金の上乗せがある
・配当金がもらえる
・業績が悪くなった場合、給与と賞与を会社に依存しているのに、株価まで下がってしまう。資産分散にならない
・持ち株会の手続きが必要なので、気軽に売却できない
・優待はもらえない
メリット
簡単!持ち株会に任すだけ
持ち株会に入会し、給与天引きで毎月積み立て、ボーナス時には多めにするなど設定すれば、後はほとっけばいいだけです。
なかなか貯金ができない人も、「いつか株をやりたいな〜」と思っていてもなかなか面倒臭くて手続きができない人でも簡単ですね。
しかも同僚が入っているとなれば、「自分もやってみようかな」と敷居が低くなりますし、今の株価や会社の業績はどうかなど、会話のネタにもなるかも?
大きなメリット!奨励金の上乗せがある
これは大きいメリットだと思います。
会社によりますが、毎月の購入金額に、会社が数%の上乗せをしてくれます。
例えば10%なら、1万円の購入に対して会社から1000円上乗せしてくれるということです。
これって結構大きいですよね。年間12万円なら、プラス1万2000円会社が負担した分の株を保有できるというわけです。
銀行に預けているよりももちろん利回りは各段に高いです。
配当金がもらえる
通常の株式と同様に、持ち株会で購入した株でも配当金がもらえます。
配当金を再投資し、長期間運用すれば複利効果でさらに大きな利益が見込めるかもしれません。
働くモチベーションアップになる
会社の業績が上がり、株価も上がってもらうために仕事も頑張れるかもしれません。会社への愛が深まるかも?
デメリット
資産分散にならない
会社から給与をもらって生活しているのに、その会社の株を持って資産にするというのは、大きなリスクです。
業績が悪くなった場合、給与や賞与のカットに加え、株価が下がることにより資産価値も下がってしまうのです。
投資先や資産は複数に分散するべきという、投資のリスクを減らす原則からは外れてしまいます。
簡単に売却できない
普通の株式市場なら、リアルタイムで売買ができます。しかし持ち株会を介しての取引になるので、「株価が下がったから今すぐ売りたい」ということはできません。
また、インサイダー取引の疑いをかけられるので頻回な売却はできないようです。
退職時は、会社の規定によって異なると思いますが、指定の証券会社の口座に移されることになります。そのまま株として保有するか・換金するかは自由です。
優待はもらえない
優待がでる会社の株なら、普通は商品券や品物がもらえますが、持ち株会ではもらえません。
まとめ:持ち株会はやるべきか
メリット・デメリットを見てみて、やらなくてもいいかなとは思いました。しかし、夫がやりたいというのなら止めることはできません。
幸い?現在はコロナショックの影響で、夫の会社の株価は、一番高い時の半分の値段に下がっています。
やるというのなら、安い時に少額ではじめて、ある程度高くなった時期に売ってしまうのが今のところ一番いいのかな、と思います。
定年まで同じ会社の株を買い続けるというのは、やっぱりリスクが高いと感じます。
その分のお金を、つみたてNISAに回せられればいいのですが。
以上、ありがとうございました。